子供も大人も!「ちがいがわかる対照表 日本の漢字 中国の漢字」

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日本人や中国人がお互いの言語を学習する際、一つのハードルとして「日本の漢字」と「中国の漢字」をつい混同してしまうことが挙げられます。海外への移住や駐在も増えた近年、大人はもちろん、子供達も外国語の習得に苦戦を強いられることが増えました。日本の教育現場でも日本語の話せない児童が増えてきて、苦労されている教員も多いと聞きます。

ここでは中国圏から日本に来た子供たちや、中国の現地校に通う日本の子供たち中国語学習者日本語学習者留学生日中間で活躍するビジネスマンなどの悩みの一つである「日本の漢字」と「中国の漢字」の違いがひと目でわかる、優れものの書籍をご紹介します。

書名:『ちがいがわかる対照表 日本の漢字 中国の漢字』
伊奈垣圭映・著 /陣条和榮・イラスト /水山産業出版部
2015年12月25日初版1刷

「ちがいがわかる対照表 日本の漢字 中国の漢字」

この本は「日本の常用漢字」と「中国の簡体字、繁体字」を対照して見られるよう表にまとめたもので、小学校で習う1006字と中学校で習う1130字、合わせて2136字の常用漢字が学年別に並べられています。日本の一つの漢字に対し、音訓・簡体字・拼音・繁体字・注音がわかりやすく記載されています。二色刷りで、漢字の字形が異なる場合は赤で表記されているので、日本と中国の「究」の漢字の違いなど、気づきにくい点も見落とすことがありません。
※下の図を参照

見やすい大きな字で書かれた表。「究」の日本の漢字と中国の簡体字との違いは、赤字になっていなければ見落としそうだ。

間違い探しのようで、ただ見ているだけでも楽しい本です。

この本のポイント

  • 日本の小中学校で習う2136字の常用漢字が学年別、50音順に並べてある
  • 日本の漢字に中国の簡体字と繁体字を対照させ、拼音と注音もついている
  • 字形が異なる場合は赤で表記してあり、違いに気づきやすい
  • 「ちがう漢字」だけでなく「同じ漢字」も示してある
  • 注音音節索引で字典のように引くこともできる。
  • 大きな字とかわいいイラストで子供も使いやすい

筆者の生い立ちとこの本を書いたきっかけ

著者の伊奈垣圭映さんは華僑五世で、小学校の教員をされています。2015年12月25日にこの本を自費出版されました。

伊奈垣さんご自身も小学校ははじめ大阪中華学校に通い、小学3年生から中学卒業までを神戸中華同文学校で過ごし、その後普通の府立高校、大学と進学されています。

大阪中華学校は台湾系なので中国の繁体字、神戸中華同文学校は大陸系なので中国の簡体字、その後日本の高校で日本の漢字と、三種類の漢字を学び、そのために非常に苦労されたといいます。

伊奈垣さんが現在教員を務める学校では中国から来たあまり日本語のできない小学生が在籍しているということで、その子達に教えることで日中の漢字の字形や筆順、画数の違いをさらに意識するようになったそう。また、「中国から来たのにどうして漢字ができないの?」と言う他の教師の無理解などもあり、この本を出版する決意をするに至ったそうです。

日本と中国の漢字にお悩みをお持ちの方は、必見の一冊です。