VPNは中国で仕事をする外国人にとっては欠かせないネットサービスです。VPNは有料/無料、自分で構築という3パターンがあります。それぞれの利点欠点とは、そして無料VPNを避けるべきその理由について説明したいと思います。
有料/無料/自前、それぞれのVPN
一、有料VPNサービス
- 利点:
- 選べるサーバーが比較的多い。
- ある程度通信の品質が保証されている。
- VPNの詳しい知識がなくても使える。
- 優良な業者ならサポートもしっかりしている。
- 欠点:
- 料金がかかる。
- VPN業者の良し悪しは試してみないとわからないため、最初が少し面倒。
- 業者
- 日系: 良之助VPN、セカイVPN、スイカVPN、月餅VPN、ホープムーン など
- 海外: 12VPN、PureVPN、HMA、vyprVPN、StrongVPN、ExpressVPNなど
二、無料VPNサービス
- 利点:
- 料金がかからない。
- 欠点:
- つながる時もあれば、繋がらない/遅いことも多い。
- VPNサーバーを頻繁に変えなければならず面倒くさい。
- 安全性が非常に低い。多くの無料VPNサーバーの提供者は匿名だし、サーバー台などコストがかかるはずのに無料提供する理由を考えると危険。
- 業者(研究機関)
- VPN Gate、つながるもん、パンダVPNなど
三、自分で日本にVPNサーバーを置く
- 利点:
- 自分でサーバーをコントロールできるので比較的安全
- 友人と1台のサーバーを共有すれば、割と安く使える。
- 欠点:
- サーバーとネットに関する知識が必要。
- 配置と管理が面倒。
- 普通はサーバーが1台しかないので、通信が良くなくてもサーバー変更ができない。
- ユーザーが1〜2人など人数が少ない場合、コストが有料VPNを購入するより高くなる。
できるだけ無料VPNは避けたほうが良い理由
理論上、ネット接続をすると必ずゲートウェイを経由し、ゲートウェイの管理者はデータのトラフィックを観察する事ができます。VPNに接続すると、VPNサーバーがあなたのネットワークの仮想ゲートウェイと接続されるのでVPNサーバーの管理人はあなたの通信データーを見ることもできるし、さらに安全性が低いサイトの場合(特にhttpsではないサイト)改ざんすることさえ出来ます。
殆どのEメールサービスや銀行などのログインを必要とするサイトはhttpではなく暗号化のhttpsを採用しているので、ネット管理人でもメールの内容や銀行の暗証番号などの重要な情報を読み取ることは出来ません。しかしそれでも「あなたがどんなサイトを見たか」という程度のことはわかります。もしゲートウェイの管理人が悪いことを考えていた場合、あなたが見ているページから別の偽サイトへ誘導することも不可能ではないのです。
有料VPN提供業者はまず安全
ここでVPNの話に戻りますが、VPNの提供者はこのゲートウェイの管理者に当てはまるわけですが、有料VPN業者の場合、お客さんが満足いくサービスを提供して料金を貰うという経営上の目的があるわけで、会社情報なども載せる以上、信用が落ちそうなことは普通しないかと思います。
無料VPN提供業者は危ない
では無料VPN業者が無料で提供する目的は何でしょうか。サーバーを構築するには料金も時間もかかるのに、無料で他人に貸すのは何のためなのか、提供業者に何らかのメリットがなければ無料で提供する理由がありません。詐欺とまではいかなくても、データ収集くらいはされていると思って利用するほうが良いと思います。特にVPN Gateは筑波大学の学術実験なので一見安全そうな気がしますが、サーバーは筑波大学のものではなく、ボランティアのサーバー提供者のサーバーを使っているので、善意ではない提供者が混ざっていても全く不思議ではありません。
無料VPNは繋がりさえすればそんなに問題を感じないかもしれませんが、実は多くのリスクが隠れています。空港のWi-Fiは危険だから無料VPNで回避しようなんて情報も見たことがありますが、まったく危険回避になっていません。できるだけ無料VPNは使わないようにするのが賢明かと思います。
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