中国での「安全」なパソコンの使い方

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中国に滞在している、あるいはこれからする皆さん、パソコンのセキュリティ知識は十分持っていますか?

日本にいる時と同じように中国でパソコンを使用すると、とんでもない目に合うかもしれません。中国でのパソコンの使い方で(特にWindows)気をつけるべき点をまとめました。

1.中国系の「セキュリティソフト」は面倒の元!

日本で良く使われているセキュリティソフトといえば、ノートン、ウィルスバスター、マカフィー、アバストなどだと思いますが、中国だと360安全卫士を使っている人も多いと思います。
how to use pc safely in china

中国のセキュリティソフトの技術力は、意外と高いです。
パソコンに貯まっていく不要ファイルの掃除、アンチウィルスの機能、よく使うソフトを一括でインストールできるなど様々な便利機能が付いており、セキュリティソフトの性能自体としては高く評価できます。
しかし、十分なパソコンの知識や堪能な中国語能力がなければ、一旦インストールしてしまったが最後、次のような悲惨な目にあいます。

1) 余計なソフトが強引にインストールされる
例えば、360安全卫士などをインストールすると、セキュリティソフトだけでなく自社の他のソフトも様々なダイアログの誘導でインストールされてしまいます。

2) アンインストールが難しい
一緒にインストールされてしまった不要なソフトをアンインストールしようとしても、インストールした「セキュリティソフト」によってアンインストールできなくされてしまいます。これらのファイルを完全にアンインストールするのはかなりパソコンに詳しい人でないとまず無理です。

3) ブラウザのスタートページを強制的に設定
中国のセキュリティソフトを入れると、IEなどのブラウザのスタートページが勝手に中国系のものに設定されることが多いです。例を挙げると、いつもIEブラウザ開くと最初にyahoo!が表示されていたのに、今ではyahoo!は表示されずhao123が表示されるようになった、などです。しかも簡単にはyahoo!に設定し直すことができません。

4) 情報収集される
中国の大手インターネット会社が作ったソフトは間違いなくあなたのパソコンから情報を収集します。どこまでの情報を収集されるかは公表されていないため、政府の検閲目的があるかどうか正確なところはわかりませんが、注意するに越したことはありません。

5) PCが重たくなる
昔の中国のセキュリティソフトは軽かったのですが、ここ近年様々な機能が付けられて、PCへの負荷が明らかに高く、重たくなりました。

6) 広告だらけになる
中国系の無料セキュリティソフトは有料のセキュリティソフトより儲かっていると思います。インストールしてしまうと、毎日大量の広告が表示されます。

■特に中国のインターネット会社が作った無料セキュリティソフトは一般ユーザーにはお勧めできません。

  • 360安全卫士・360浏览器
  • 百度卫士・百度浏览器
  • 腾讯电脑管家・QQ浏览器など…

QQのチャットツールをパソコンにインストールしようとして、腾讯电脑管家やQQ浏览器が一緒についてきてしまった、なんてことも良くあります。最初にチェックボックスが表示されるので、腾讯电脑管家やQQ浏览器のチェックは外しましょう。

もしすでに上記のような困った目にあわれている方は、パソコンに詳しい人にアンインストールを頼むか、パソコンを初期化してしまう他はないのではないかと思います。

2.おすすめのセキュリティソフト

では中国ではどのようなセキュリティソフトをインストールするべきでしょうか。

以下のソフトがおすすめです。無料版でも十分使えると思います。

■ アンチウィルスソフト:
選択肢1:AVG
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選択肢2:avast!
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■ パソコンのクリーナーソフト:
ccleaner

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クリーナーソフトは必須ではありません。必要性を感じる方のみで大丈夫です。

3.おすすめのブラウザ

サイトが見れればどのブラウザでもいいや、と思うのは危険です。

絶対Chromeを使いましょう。日本でならともかく、中国でIEを使うのは安全性の点で控えた方が良いです。もちろん中国系のブラウザは論外です。

また、VPNがないとChromeがダウンロードできないからと思って、中国のサイトからChromeをダウンロードしないこと!改造されている可能性があります。

中国でVPNなしでChromeをダウンロードしたければ、下記からダウンロードできます。Chromeオフライン版を入手する

中国でVPNなしでChromeをインストールする方法

4.純正のWindows OSを利用する

中国では海賊版のWindowsやOfficeが簡単にダウンロードできますが、このような海賊版をおすすめしないのは違法ということだけでなく、改造されていることが多いからです。余計なソフトが入っている危険性があります。

日本はもちろん、中国で新品のパソコンを購入した場合も内蔵のWindowsは正規品ですので、それを使うのが一番です。
ただ、古いパソコンや組み立てのパソコン、違う言語のOSに入れ替えたいなどで、自分でWindowsやOfficeを入れたい場合は、マイクロソフトサイトやAmazonなどから正規ライセンスのものを購入しましょう。

Microsoft Windows 10 Home 日本語版

5.盗難に備える パスワード管理やバックアップ方法

盗難や紛失、置き引きなどパソコン本体への注意も大事ですが、さらに注意すべきなのはパソコンに入っている情報の保護です。

万が一盗まれてもすぐにパスワードが変更できるように、パスワード管理方法をしっかりしておくべきです。

起動時の画面ロックのパスワードは必ず設定してください。また、重要なファイルを日常的にバックアップしておくことも重要です。

パスワード管理やバックアップには困っている方も多いと思うので、パソコンに詳しくない一般の方向けの方法を紹介しておきます。

パスワード管理方法
  • 紙に書いて引き出しにしまっておく
    最近はなんでもかんでもIDとパスワードを求められるので、全てのパスワード管理をこの方法にするのは全くおすすめしません。ただ、最も重要な銀行やクレジットカードの暗証番号だけは、結局この方法が一番安全だと思います。もちろん、通帳やカードと一緒にしまわないようにしましょう。
  • Evernote(無料版)
    紙のノートの電子版といった感じ。ここにメモしておくと無くすことがなく、Evernoteの暗証番号で情報が守られているので安全です。ただEvernoteの暗証番号を忘れてしまったら何にもならないという欠点はあります。
  • Lastpass(無料版)
    メールやショッピングサイト、図書館などの公的機関のパスワードなどのちょっとした、しかし膨大な数のパスワード管理に非常に便利なツール。有料版もありますが、無料で十分。詳しい使い方はリンクをみてください。
バックアップ方法
  • Google Driveなどのクラウドで保存する
    パソコン自体にではなくクラウドに保存されるので、パソコン本体が無くなったり故障したり、ウィルスにやられたりしても、データがなくなることがありません。ただしGoogle Driveは中国で使うならVPNが必要ですが、その分安全性が増します。
  • 外付けUSBハードディスクに保存する
    大事なデータや写真・動画など容量の大きいものはこちらにも入れておくと安心。パソコンに差し込むだけなので簡単。

結論

中国でのパソコン使用は、日本にいる時よりも注意しましょう。
常に安全性を確認し、無料だからといって安易にダウンロードしたり、中国語がよくわからないのにOKボタンをポンポン押さないように!

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