App StoreやiCloudサービスは国によってその内容が違うため、外国に住んでいたりすると、その国のApple IDではなく、日本のApple IDが必要になる場合があります。特に中国のApp Storeからは、2017年7月から中国政府の圧力によりVPNアプリをはじめ、多くの海外アプリ及びサービスがなくなったため、中国のApple IDしか持っていない場合は困ることが多いです。参考記事:「中国のApp Storeはやめておけ!日本のApp Storeとの違い」
その上、これまで中国にはAppleのデータセンターがなかったため、アメリカのデータセンターにデータが保存されていたのが、2018年2月からデータは全て中国国有企業のデータセンターに保存されることになりました。これにより個人情報の安全性や人権などの問題について海外から懸念の声が相次ぎました。参考記事:「焦点:米アップルのiCloudデータ、中国移行に懸念の声」
今後、中国と日本のApp Storeの違いはますます明確になっていくでしょう。現在、よく知られているところでは、ほとんどのVPNアプリや日本限定のアプリは、日本のApp Storeでしかダウンロードが出来ません。自由なネットワーク環境を楽しむためには、中国に住んでいても、日本のApple IDを持つことが間違いなく必要といえます。
中国国内にいても、iPhoneやiTunesソフト、またパソコンのWeb画面から日本のApple IDを作成することが可能です。
一般的に日本のApple ID(App Store、iTunes、iCloud用のID)を作成するには、下記の情報が必要です。
- Emailアドレス
- 日本の住所
- 日本の電話番号
- 日本のクレジットカード或いは銀行カード(必須ではない)
日本の電話番号は必須です。海外の電話番号を入力すると、その電話番号の国を自動判断されてしまい、日本のApple IDは作成できません。ひとつ救いとなるのは、1つの電話番号で複数のApple IDの作成が可能なこと。同じ電話番号でも、メールアドレスさえ違えば2つでも3つでもApple IDを作れるので、日本の家族の電話番号を借りる方法があります。ただし、認証が必要になる時は、電話番号の持ち主に認証番号を聞く必要がありますので、面倒にはなります。
また、日本のクレジットカードや銀行口座を持っていな持っていなくても、Apple IDの作成はできます。
※もちろん、この場合は、有料のアプリを直接購入することはできません。有料サービスを利用する際は、コンビニなどに売っているApple Store ギフトカードでチャージする必要があります。参考:https://support.apple.com/ja-jp/HT201209
また現時点では日本の住所や電話番号が必要ですが、Apple社はその正確性の確認を行っていません。日本に住む親や親戚の住所でも登録可能です。もちろん、何か問題が発生した場合は自己責任となりますが。
Apple IDを取得するためのやり方はいくつかありますが、今回ここではパソコンのAppleウェブサイトで日本のApple IDを作成する方法を紹介します。
1.ブラウザでApple IDのリンクを開く
https://appleid.apple.com/jp/account
2.下記の内容を入力
- 「苗字、名前」
- 「日本」を選択
- 「生年月日(西暦)」
- 「メールアドレス」
- 「パスワード」(必ず大文字と数字を混ぜること)
- 「パスワード」(もう一度入力)
- 「セキュリティ質問①」を選択
- 「答え①」
- 「セキュリティ質問②」を選択
- 「答え②」
- 「セキュリティ質問③」を選択
- 「答え③」
3.登録したメールアドレスに確認コードが書かれたメールが届く
4.メールの確認コードを下記の画面に入力
5.「お支払いとお届け先」項目の編集をクリック
6.お支払い先の住所を入力
- お支払方法は、「なし」を選択する。
- 請求先に日本の住所と電話番号を入力
- 送付先住所は「請求先住所をコピー」にチェックを入れると自動入力される
- 入力が完了したら「保存」ボタンをクリックする
以上で、日本のApple IDの作成が完了します。意外と簡単ですよね。
あとはiPhoneやiPad で上記の通りに作成したApple IDでログインすれば、自動的に日本のApp Storeが表示されます。
[設定] – [iTunes StoreとApp Store] – [Apple ID]※既に別のIDでAppStoreにログインしている場合、まずログアウトする必要があります。